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小学生 読解力を上げる塾の選び方【専門家記事】

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この記事では、指導経験のある専門家が、小学生が通える読解力(国語力)を上げる塾の選び方を紹介します。読解力を構成する5つの要素を明らかにし、塾ごとの対応度を評価してゆきます。

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結論 小学生の読解力を上げる塾

  • 鈴木国語研究所(東京) … 4.5点
  • 直井メソッド(東京) … 4.5点
  • ベネッセグリムスクール … 4点
  • 公文式 … 4点

小学生の読解力(国語力)を上げる塾は、東京には専門塾がありますが、全国的に展開しているのは、ベネッセグリムスクールと公文式です。大きな違いは、ベネッセグリムスクールがグループ学習も取り入れているのに対し、公文式は無学年制のプリントをどんどん解いて行く形です。いずれも基礎から標準的な内容に強く、応用にはやや弱いと言えます。詳しくは記事内で説明しています。

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大きく上がった読解力の株価

かつて、英語や理科・算数(数学)に比べて国語は、お買い得感という面では人気のある科目とは言えませんでした。勉強しなくてもできる子がいる、勉強してもなかなか成績が上がらない、英語や理数系科目のように将来に直結するイメージが少ないことが背景にありました。

しかし、情報化の社会の進化で、状況は大きく変わっています。政府は副業の推進を始めましたが、副業には文章力やプログラミングが必須となっています。また、個人が主体としてビジネスを進めてゆく上では、読解力を軸に、社会や商売の動きの本質を見極める必要が出てきています。一方、英語については、自動翻訳の仕組みの完成が射程圏に入り、英語力の需要は曲がり角に来ています。

この点で、小学生の段階で読解力を身につけておくことで、将来決定的な差となる可能性が高くなってきています。

読解力育成に必要な5要素

読解力育成に必要な5要素は、以下の通りです。

  • 語句の知識
  • 文法力
  • 論と例(抽象・具体)
  • 知識と複線的読解
  • モチベーションの維持

語句や漢字の知識はイメージがわきやすいですが、実は読解の得意・不得意を分けている要素に、文法力があります。文法力と言っても、細かい品詞名や活用表の暗記ではなく、主語述語、修飾語被修飾語の把握です。読解力が高い小学生は、この点でつまずくことは絶対にありませんが、読むのが苦手な子は、1人1人専門的に観察すると、必ず文法力の点でつまずいています。

小学校高学年以上となり、説明文を読むようになると、論(主張・考え)と例(具体例・事実)を読み分ける力が必要となってきます。また、文章を読むうえで前提となる社会・文化の知識が非常に重要となります。この辺りをクリアーすると、国語のみならず社会・英語は軌道に乗ってきますので、高校入試、大学入試、就職活動など、全ての道筋が開けてきます。

関連記事:小学生に漢字を覚えさせる必要はあるのか~教育専門家が答えます~

ベネッセグリムスクールの評価・評判:小学生の読解塾

ベネッセグリムスクールは、ベネッセが展開する小学生のための読解力向上のための塾です。北海道から沖縄まで、多数の教室を展開しています。塾通いの習慣がない東北には空白県が目立ちます。

※ベネッセグリムスクールには、直営校と提携校があり、学費を含めた多少違いがあります。

[基本]語句の知識 [基本]文法力 [発展]論と例(抽象・具体) [発展]知識と複線的読解 モチベーション維持
評価  ○  ○  △  ◎

ベネッセグリムスクールの当サイトの評価は、5点満点のうち4点です(〇1点、◎1.5点、△0.5点)。

語句の知識をカード遊びで覚えたり、文法的な読み方(主語・述語)をマスターさせるなど、基本は十分ですが、読解力を飛躍させる論と例の観点などは、やや弱い傾向です。読解が得意な子は、低学年の段階で説明文が読め、知識(社会や文化の知識)も増えてゆきます。ベネッセグリムスクールは、中級(小学校4・5年生相当)まで物語文中心ですが、飛び級は可能です。

ベネッセグリムスクールでは、全体としてグループ学習の教材の工夫が多く、本が苦手な子を、仲間と楽しく競い合い、知らない間に本好きにするという点に柱があるように思います。講師は、主婦の方などが研修を受けて担当しているようです。発展的な指導を受けたい場合、自宅で両親が補ってゆくか、経験や実績のある講師(①国語の免許 ②難関文系私大か難関国立大卒 ③塾講師経験 ④お子さんの受験での成功のうち、2つ以上)を選ぶと良いでしょう。

  • 語句の知識 … 熟語力を身につけるものしりカルタ、漢字でビンゴなど、学校のテストと大きく異なる切り口は、国語が苦手な子にも受け入れられそう。
  • 文法力 … 「だれがどうした」の作戦で、主語・述語を身につける。
  • 知識と複線的読解 … 読解力が高い子は、文章を正確に読みつつ、自分の脳も働かせ、具体化・批判・まとめ・先の予測などを同時に進行する能力がある。ベネッセグリムスクールでは、「きみはどう思う?」の作戦など、考えを表現する機会が多い。
  • モチベーションの維持 … ベネッセグリムスクール最大の強み。ときには大きなテーブルを囲み、仲間とともに学ぶ授業がもあり、国語が苦手な子のモチベーション維持は容易。

ベネッセグリムスクールの評判

  • 読書をすることが習慣になったことが、1番よかった。
  • 毎月の書籍代など、料金は安くはなかった。
  • ゲームをクリアするように本を読んでいける仕組みになっている。

鈴木国語研究所(東京、小学校5年生から)の評価・評判:小学生の読解塾

[基本]語句の知識 [基本]文法力 [発展]論と例(抽象・具体) [発展]知識と複線的読解 モチベーションの維持
評価  ○  〇  ○  〇  △

鈴木国語研究所の当サイトの評価は、5点満点のうち4.5点です(〇1点、◎1.5点、△0.5点)。

鈴木国語研究所は、全ての授業を鈴木塾長が担当します。小学校5年生から、主に中学受験をターゲットとした集団授業の読解塾です。しかし、中学受験層の中でも、国語を苦手とする子も多く通っています。帰国子女を初歩から教育した実績もあり、スタート時の学力で遠慮をすることはないでしょう。熱意があり、受験の雰囲気を乱さない子ならば、中学受験の予定がなくても引き受けています。

マンションの1室のような塾を、塾長がほぼ1人で管理しています。国語力を

  • 語句の知識 … 小テストが準備されている。
  • 文法力 … 帰国子女を育て上げた実績があり、文法の指導が十分に行われている。
  • 論と例 … 塾長が、抽象(論)と具体(例)の重要性を、丁寧に指導している。
  • 知識と複線的読解 … 説明文の読解について、論理だけでなく、知識や経験の重要性を教えている。また、要約をさせる、記述式問題の解法を自分の言葉でまとめさせるなど、考えさせる取り組みが多く、複線的読解力(文章を正確に読みつつ、自分の脳も働かせ、具体化・批判・まとめ・先の予測などを同時に進行する力)がつく可能性が高い。

鈴木国語研究所の評判

  • 記述対策の問題が多く、線を引かせるなど、コツを分かりやすく指導していただけました。

直井メソッド(東京)の評価・評判:小学生の読解塾

[基本]語句の知識 [基本]文法力 [発展]論と例(抽象・具体) [発展]知識と複線的読解 モチベーションの維持
評価  ○  〇  〇  ◎

鈴木国語研究所の当サイトの評価は、5点満点のうち4.5点です(〇1点、◎1.5点、△0.5点)。

直井メソッドは、生活のなかと学校での習熟が混在してしまい、体系化が難しい読解力について、初歩から応用まで体系化に成功しています。そのため、スタート時の学年や読解力を問わず、スムーズに読解力を引き上げることが可能です。また、直井メソッドを理解していれば、ほかの講師でも指導できるため、手分けして個別指導を実現しています。講師は社会人をメインに、一部教職志望の難関大学生が担当してます。

  • 語句の知識 … 直井メソッドでは、漢字の学習法について、既存教材に見られない深さの研究がされている。効率よく、実際に使える形での習熟が見込まれる。
  • 論と例(抽象・具体) … 直井メソッドでは、論を主文と呼び、論と例の活用を指導する。
  • 知識と複線的読解 … 直井メソッドでは、生活体験と呼ばれる、基本的な視野の広い差を重視している。この生活体験は、社会・文化の知識の概念も含む。
  • モチベーションの維持 … 完全個別塾であり、仲間とともに学ぶ楽しさや競争は得られない。しかし、たとえ高校生であっても、新入塾時は小学校2年生の内容から入ったような事例もあり、その子の能力を見極め、無理なく引き上げるカリキュラムは、子どもにとって達成感があり、モチベーションは維持しやすい。また、個別指導は、おとなしい子も活躍でき、主体的に学ぶことができる。

直井メソッドの評判

  • 数回で驚くほど文章のポイントを読み取れるようになった。
  • 通うようになってから、大変に成績が上がり、ノートの取り方、日記や作文で先生から高い評価を頂けるようになりました。
  • 国語の表現について、インプットとアウトプットとの割合は、1000に対して1だとおっしゃったことが、まさにその通りだなと思い、読書の重要性を実感しました。

公文式の評価・評判:小学生の読解塾

[基本]語句の知識 [基本]文法力 [発展]論と例(抽象・具体) [発展]知識と複線的読解 モチベーションの維持
評価  ○  ◎  △(縮約)  〇

公文式の当サイトの評価は、5点満点のうち4点です(〇1点、◎1.5点、△0.5点)。無学年制のプリントは、文法的な読み方を非常に重視しており、かなりの力がつくはずです。また、授業を聞く、黒板を写す、ほかの生徒の発言を聞く、話し合うなどの「無駄」がないため、時間当たりの演習量が多く、おのずと語句の力もついてゆきます。

中学・高校受験では物語文も出題されますが、大学受験やその後のビジネス能力に直結するのは説明文の読解です。公文式では、中高生の段階になっても、物語文が多用される点にやや疑問があります。しかし、中学生のGⅡ段階から始まる独自の「縮約」は非常に有意義です。要約では、結論と理由を抜き出して書き写すだけで終わってしまいがちですが、縮約は長めに原文の要所を再現してゆきます。縮約を進めれば、論と例の観点も身につくはずです。無段階制を生かし、小学校の段階でGⅡ以降まで進めば、大きな効果が期待されます。

公文式は、中学受験で成功したり、東大・医学部等に合格した生徒が幼少の頃に通っていた事例が多くあります。公文式自体は、中学受験に対応していないため、無学年制を生かし、小学校低学年で中学生のレベルまで進むのが目標です。中学受験をしない場合、小学校高学年から中学生にかけ、高校生のレベルをクリアーすると良いでしょう。なお、東大・医学部等に合格した生徒が公文式に通っていた事例が多いのは、単純に公文式の教室数が全国に多いことも背景にあります。一方で、授業を聞く、黒板を写す、ほかの生徒の発言を聞く、話し合うなどは、小学校で行えば十分であり、能力の高い子には、公文式のプリント学習は合うでしょう。

なお、文系のトップクラスの子は、公文のプリントにはまどろっこしさを感じるはずで、公文の先取り学習は、理系肌の子や文系の準トップの子に合うとも言えます。先取りを焦らないなら、中くらいのレベルの子にも合うでしょう。社会・文化の知識を育てたり、複線的読解力(文章を正確に読みつつ、自分の脳も働かせ、具体化・批判・まとめ・先の予測などを同時に進行する力)を育てたりする面は弱く、保護者のフォローが必要です。

  • 語句の知識 … プリント教材に漢字・熟語学習が組み込まれています。
  • 文法力 … どの塾や教材よりも文法(主語・述語など)は重視されており、徹底的に理解させます。この手法は、英語力の基礎にもつながります。
  • モチベーションの維持 … 自分で教材を進めてゆくことができる、中から上位の子なら、モチベーションを欠くことは少ないでしょう。ただし、活発過ぎ、集中力がかなり低い子には合いません。

公文式の評判

  • 国語を解く力の本質はとにかく継続してたくさんのものを読み、たくさんの問題を解いていくことです。公文はぴったりです。
  • 題材が文学の名作だったり、くだけたエッセイだったりで、読書好きな我が子は結構楽しんでやっています(持ち帰ってきたプリントを私もつい読んでしまいます)。1回あたりの量は少なくても、積み重ねてみるとと結構な量になります。うちの子に関しては、読む速さがだいぶ速くなってきたように感じています。

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