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中学受験しない小学生の塾通いは?【専門家記事】

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中学受験しない小学生の塾通いは、どうしたらいい? この記事では、受験しない小学生の塾通いの必要性や塾のタイプについて説明します。筆者は、塾での管理職を経験していますが、現在は独立。塾への勧誘と無関係な、客観的な内容です。

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【結論】中学受験しない小学生の塾通いは?

中学受験しない小学生の塾通いは、どうしたらいい? この質問を頂くのは、たいてい学力上位または学力が中の上のお子さんの保護者からです。つまり、小学校の勉強は十分ついて行けるが、何らかの理由で中学受験はさせない。しかし、余力があるから塾通いを検討したい、というケースが多いようです。

この記事では、お子さんの人生に関わることですので、(1)本当にお子さんは小学校の内容を、余裕をもって理解しているのか (2)ほんとうに中学受験は不要なのかを確認したうえで、慎重に結論を導きますが、まず最初に結論を示しておきます。

中学受験しない小学生の塾通いは、以下の3つが現実的な解決策です。

  • ① 公立中高一貫校受検コースに通わせる(最終的に受検はさせてもさせなくても良い)
  • ② 個別塾に通わせる
  • ③ 家庭で通信教育に取り組ませる。
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小学校の内容に本当についていっているのか?

中学受験しない小学生の塾通いは、どうしたらいい? この質問を頂くのは、お子さんが小学校の勉強には、十分ついて行っているというご家庭が目立ちます。その大前提が誤っていては元も子もありませんので、まずはお子さんが小学校の内容に本当についていっているのか?を確認します。

小学校の学習内容に大きな難化がみられるのは、次の学年です。

  • 算数は小3 … 分数、円と球などが登場
  • 国語は小3 … 基本的なつなぎ言葉が登場
  • 理科は小4 … 電気回路や天体が登場
  • 社会は小5 … 情報社会や工業の仕組みが登場

例えば、算数は、小学校3年生から分数の学習が始まり、かなり抽象度が上がります。日常生活で、1つのケーキから、6分の1のケーキを食べた場合の残りというような考え方は、余りしないからです。

しかし、小学校3年生の段階では、「1-(6分の1)」の計算につまずく子が少ないように、よく理解していなくてもパターンを覚えれば、正解は導けます。実質的には、1つ上の学年の内容に、らくらくついて行っているかが、学力を測るカギとなります。ほかの教科も同様です。

小学校の内容に本当についていっていると言える基準

  • 算数 … 小4以降の内容に、らくらくついて行っているか。
  • 国語 … 小4以降の内容に、らくらくついて行っているか。
  • 理科 … 小5以降の内容に、らくらくついて行っているか。
  • 社会 … 小6以降の内容に、らくらくついて行っているか。

例えば、小4に上がったけど、小学校の国語・算数の授業は簡単すぎて退屈していて、宿題も猛スピードでこなしてしまうというような子が、「余力があるから塾通いを検討したい」の対象になる子どもです。

中学受験をさせない理由ははっきりしていますか?

小学校4年生に上がったが、国語・算数の授業がものたりないようで、力が余っている様子。でも中学受験はさせたくないというご家庭が、この記事の対象です。小学校3年生以下の内容ならほとんどの子がついて行けるからです。

学力があっても中学受験をさせたくないという場合、その理由は主に3つに分けられます。お子さんの将来に関わりますので、念のために1つずつ確認していきます。

① 中学受験塾の過剰な勉強をさせたくない

まず、中学受験塾の過剰な勉強をさせたくないという親御さんが多くいます。確かに中学受験塾では、高学年になると毎日のように授業があります。夕食がお弁当になり、21時ごろに迎えに行く日も出てきます。親子とも大きな負担となり、いくら学力が上がったとしても、過剰な体験ではないかという思いです。

どの子も中学受験、高校受験、大学受験のなかで、1回か2回、勝負を挑むのが日本の進路設計です。わが子をどの受験に臨ませればよいのでしょうか? 子どもは、中学受験に向いた子、高校受験に向いた子、大学受験に向いた子の3種類があります。

性格 暗記 理解の要領 じっくり深く考える 好き嫌いの強さ 社会・文化への視野 勉強法の創意工夫
中学受験向け 落ち着きがある やや得意 要領がよい 問われない 何でも好き 問われない 不要
高校受験向け 真面目である 得意 要領がある程度良い あまり問われない ある程度何でも好き あまり問われない 塾通いなら不要
大学受験向け 多少波があっても可 やや不得意でも可 理解の速さは問われない 非常に問われる 好き嫌いがあっても良い(特に私大) 広いと有利 非常に必要

もしお子さんが明らかに中学受験向けなら、中学受験をさせなければもったいないと言えます。逆に、大学受験に向くタイプなら、中学受験で労力を使わせる必要はなく、中学受験をパスさせ伸び伸びと過ごしてもらうことが得策です。

② 中学受験塾の費用や進学後の学費が心配

中学受験塾の費用や進学後の学費が心配で、中学受験をさせたくないという家庭も多くあります。費用面は避けて通れないため、この場合、公立中学、公立高校を経て、大学受験で勝負させると良いでしょう。

③ 小学校や地域の子どもたちとの関係が非常によい

小学校や地域の子どもたちとの関係が非常によい場合、中学受験塾や私立中学に行かせることで、その関係は途絶えてしまいます。しかし、中学受験塾や私立中学の子の会話や発想、行動のレベルはかなり高く、そちらに投げ入れてみるという手もあります。もしそれで切れてしまうようなお友達であれば、その程度の縁だったという考え方もあります。

まとめ

  • 中学受験塾の過剰な勉強をさせたくない → 中学受験向けの子ならもったいない。
  • 中学受験塾の費用や進学後の学費が心配 → 公立中学、公立高校を経て、大学受験での勝負が得策(国立大をめざさせる場合、理系・文系に偏らせないように注意してください。例えば両親とも文系寄りという場合、理系の人間による理系教育が必要です)。
  • 小学校や地域の子どもたちとの関係が非常によい → 塾や私立中学の人間関係も捨てがたく、慎重に考えるべき。

中学受験しない小学生の塾通いは3パターン

ここまでの内容から、(1)小学校内容が明らかに易しすぎ、(2)中学受験には未練がない(高校受験・大学受験で勝負させたい、費用面で論外、地域や学区のつながりを優先)と言える場合には、中学受験以外の塾がおすすめです。その選択肢は3つあります。

① 公立中高一貫校受検コースに通わせる

多くの学習塾には、公立中高一貫校受検コースが存在し、実は、最終的に受検はしないという子が何割か在籍しています。授業は、国語・算数・理科・社会の記述式問題です。公立中高一貫校は公立ですので、小学校教育を否定したり、逸脱したりすることはなく、小学校の単元の応用問題が記述式で出題されます。そのため、小学校の内容は易しすぎるが、私立中学受験はしないという子にぴったりです。

例えば、小学校の社会では、地図記号を学びます。塾の公立一貫校受検コースでは、地図記号の確認もしますが、地図を見てもっともコンビニエンスストアを建てるのにふさわしい場所を選び、その理由を説明させるような問題を解きます。そのため、小学校の授業を導入代わりに、より高度な思考力をつけることができます。

② 個別塾に通わせる

小学校内容が明らかに易しすぎ、中学受験には未練がない子なら、個別塾も適切です。個別塾は、1:2~1:6がおすすめです。1:1の場合、講師に余裕がありすぎ、過度なアドバイスをしてしまう傾向があります。また、子どもの科目や進度をそろえる塾や、経験が豊富なプロ講師や塾長が直接見るような塾なら、1:6まで対応は可能です(大学生では厳しいです)。

個別塾では、小学校の内容を超えた高度な内容を依頼すると良いでしょう。教科は、得意科目ならお子さんが取り組みやすいメリットがあり、苦手教科なら弱点克服のメリットがあります(将来の国立大受験にもつながります)。2教科なら、もっとも得意な教科ともっとも苦手な教科というのも良いでしょう。

教材は個別塾に任せると、先生が教えやすい教材(それほど難しくない、記号式が多い、毎年使っており予習済み)がセレクトされてしまう可能性があります。また、2名以上同時受講の個別授業の場合、できの良い子は放置されがちという点もあります。そのため教材は、思い切って中学受験用の四谷大塚の『予習シリーズ』を使ってもらっても良いでしょう。中学受験はさせないが、遜色ない力をつけさせたいと塾に話しておけば、不自然ではありません。

『予習シリーズ』は、中学受験の老舗・四谷大塚作成の教材ですが、完成度は目を見張るものがあります。通信販売もしています。

③ 家庭で通信教育に取り組ませる

小学校内容が明らかに易しすぎ、中学受験には未練がない子の場合、家庭で通信教育を受けさせるのもおすすめです。通信教育と言えば、進研ゼミがおなじみですが、実際問題として、始めてから小学校を卒業するまで、きちんとやり抜いた子どもはどのくらいいるのでしょうか? 小学校では、先生の厳しい目、先生の励ます目、友達と競い合う緊張感、友達と取り組む楽しさ、時間を区切るチャイム、楽しみな給食や休み時間など、勉強を続ける工夫が盛りだくさんです。しかし、通信教育の教材は、そのすべてを欠いています。目的意識が高まる高校生ならともかく、小学生では紙の教材による通信教育は厳しいです。

おすすめしたいのは、タブレットやwebを使った通信教育です。例えば、タブレット教材のスマイルゼミは、スイッチを入れれば、弱点からやるべきことを提示してくれ、単元が終われば親に報告が行き、褒めてもらうことができます。顔は分かりませんが、同学年のライバルと順位を競い合う仕組みも持っています。小学校内容が明らかに易しすぎ、中学受験には未練がない子の場合、公立一貫校受検の塾や個別塾も選択肢ですが、家庭で通信教育に取り組ませることも考慮できます。

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