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小学生に漢字を覚えさせる必要はあるのか~教育専門家が答えます~

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スマホやパソコンの普及により、正しく漢字を書くことの必要性は低下しているように感じられます。この記事では、小学校から高校まで、すべての教壇経験がある専門家が、小学生が漢字を覚えることは必要なのかを、分かりやすく説明します。

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スマホやパソコンの普及と漢字の必要性

スマホやパソコンの普及が止まりません。小学生のスマホ普及率は27%に達し、高校生はほぼ全員が所持。小学校では、プログラミングの授業の必修化が予定されています。

スマホやパソコン(Word)で文章を打つ際には、漢字の知識はある程度で十分と言えます。もちろん漢字を全く知らなければ、どのことば(平仮名)を漢字にすべきかが分かりませんし、変換候補のなかから選ぶこともできません。しかし、日常での使用が少ない難度の高い漢字を覚えることや、鉛筆やペンで紙に正しく書く能力(つまり、漢字の完全な暗記)の必要性が薄れているのは確かでしょう。

保護者の子どもへの対応は、2つに分かれます。

  1. いまの時代、漢字はそれほど覚えなくてよいから、ほかのことに時間を使いなさい。
  2. 漢字の重要性は以前ほどでないけれど、〇〇だけは必要だから、時間をかけなさい。

1のように対応された子どもは、将来勉強面や進学面で大成することはなくなります。一方、〇〇だけは、という正しい条件をつけられた子どもは、時間を効率よく使い、大きく成長するでしょう。〇〇に入る言葉は、「読み・意味・抽象的な語句」となります。続いて、具体的な内容を分かりやすく説明してゆきます。

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漢字学習の3要素を知っておこう

漢字学習には、3つの要素があります。

  • 読み
  • 書き
  • 意味の理解

小学校などのテストでは、読み・書きを中心に聞かれますが、点差がつくのは書き取り。そのため、多くの子どもたちは、漢字は正しく書けなければいけないもの(評価されないもの)と考えています。同種のテストをくり返し受けてきた保護者も、漢字は書き取り、というイメージを持っているはずです。

しかし、スマホやPC(Word)の普及で、漢字を正しく書けることの重要性は低下しています。一方で、全く漢字を知らなければ、どのことば(平仮名)をどの漢字に変換すべきかの判断ができませんので、読み・意味の理解は依然重要です。

  • 読み・意味の理解は依然重要。
  • 書き取りの意義は低下している。

社会の変化に対して、学校のテストの変化は遅れがちです。小学生のお子様には、読み・意味の理解にとくに時間を使いなさいという指導が、正しいと考えます。

漢字には、具体的なものと抽象的なものがある

漢字には、具体的意味を持つものと抽象的な意味を持つものがあります。子どもの力を大きく伸ばすのは、抽象的な意味を持つ漢字です。

例えば、上の写真の漢字テストでは「案内状」「自画像」が具体的な意味を持つ漢字です。目に見えるモノを指す漢字と考えてください。このような、具体的な意味を持つ漢字は、覚えていなければ日常生活に支障を来たしますが、思考力の飛躍にはつながりません。

一方「経験」は、抽象的な意味を持つ漢字です。「平和」「信念」「概要」のような漢字も、抽象的な意味を持つものです。このような、抽象的な意味を持つ漢字は、覚えていなくても日常生活に支障を来たすことは少ないですが、思考力の飛躍につながります。

小学校は、主に具体的な学問、高校は、主に抽象的な学問を学ぶ場です。中学は、具体から抽象への橋渡しの時期です。つまり、大学受験や就職活動の成否は、いかに抽象的な語句(漢字)を駆使し、抽象的な思考ができるかにかかってきます。そのため、小学校の段階で、抽象的な語句(漢字)の、読みや意味の理解につとめた子どもは、必ず飛躍を遂げます。

  • 具体的な意味を持つ漢字 … 日常生活に必要。
  • 抽象的な意味を持つ漢字 … 思考力を育むために不可欠。漢字学習では、抽象的な意味を持つ漢字の習得に時間をかけるべき。

魚の漢字をたくさん書けるような子に育ててはいけない

鯏(あさり)、鰺(あじ)、鯇(あめのうお)、鮎(あゆ)、鮑(あわび)……。魚へんの漢字は難しく、読み書きができれば、周囲から尊敬の念を集められます。しかし、それだけ。つまり、尊敬の念を集められるだけです。それは、魚へんの漢字は、全て具体的な意味を持つ漢字であり、日常生活には役立ちますが、思考の飛躍は生まないからです。

中学受験をさせる場合は、このような難度が高い日常語の習熟状況から、家庭の教育水準を推し量ろうとする面がありますので疎かにできませんが、公立中学進学のお子さんなら、思い切って軽視すべき部分です。ただし、小学生は脳の発達から、単純記憶が得意な年齢です。そのため、もし興味があれば、魚へんの漢字を覚えさせてしまっても構いません。将来、魚に関する興味のアンテナを広げてゆくうえで、重要な導火線になる可能性があります。

このように、具体的な意味を持つ漢字を小学生に覚えさせることは、一概に否定できませんが、もし学習に追われているような場合、漢字は「読み・意味・抽象的な語句」の優先順位を上げなさいと言えるのです。

漢字学習に相性の良いスマホ

子ども(小学生)がスマホで漢字を学ぶには、手書き入力の機能が有効です。例えば、「輝」という漢字を出したい場合、通常のスマホは、かがやく・き などと入力しますが、手書き入力機能があるスマホは、指で画面をなぞり漢字を入力しますので、漢字学習には最適です。

アンドロイド、iPhoneとも、手書き入力には対応していますが、ひらがなのタップによる入力と手書き入力が同じ画面でできるTONEモバイルの新機種は、便利です。

また、学力が高い子どもほど、漢字学習は、文章を読む量が多いのでついでに覚えてしまうという傾向があります。スマホを与える場合、ゲームや動画などの規制を強化し、ニュースサイトなどを読むように仕向けることも重要です。

スマホ以外では、朝日新聞の週刊誌AREAを自宅に常備しておくと良いです。カラフルなため、新聞よりは読みやすく、小学生が知っておくべき知識を網羅し、また朝日新聞特有の厳格な正しい日本語が使われている点も評価できます。

【まとめ】小学生に漢字を覚えさせる必要はあるのか~教育専門家が答えます~

以上、小学生に漢字を覚えさせる必要はあるのか~教育専門家が答えます~でした。

例えば流行語になった「忖度」。これは抽象的な意味を持つ漢字なので、しっかりと学ばせましょう。そのときに、正しく書くことまでは必要ありませんが、漢字を示されて読みが即座に出てくること、そして忖度の意味を説明できることが重要です。小学生にこのように教えてゆけば、将来勉学面では必ず大成します。かたわらに朝日新聞社のAERAを置いておき、忖度関連の記事を開いてあげるような家庭から、将来のエリートが輩出されるのです。

まとめ

漢字の重要性は以前ほどでないけれど、読み・意味・抽象的な語句は必要だから、時間をかけなさい。

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