大阪北部地震を機に、関西地区で、通学中の子供を見守るための端末である GPS BoT(ジーピーエス・ボット) が話題となっています。JR西日本や大阪ガス(子会社)の採用があっためですが、この記事では、GPS BoTの口コミや評判、そして専門的な評価を紹介いたします。
- 筆者:教育業界20年。小学生の指導経験も豊富で、ウェブ技術にも詳しい。
記事内写真の出典:ビーサイズ株式会社 ( Bsize Inc. )
GPS BoT(ジーピーエス・ボット)の機能
GPS BoTは、子どもの居場所把握に特化した小型通信機器です。母親や保護者のスマートフォンと組み合わせて利用します。
GPS BoTは、四角い小さな箱を充電しランドセルに入れるだけで、すぐに機能する利便性が、人気を集めています。学校、塾、公園など、子どもの居場所や、通学路上の現在地を把握できます。
次男のGPS、BoTが支障なく利用出来そうなので、ココセ○ムを解約。
移動履歴が判るBoTは便利。専用ケースがなく強度な不安があるけれど…。
早目に適当なケースを探すことにします。
— みかん (@mikan09251995) 2018年8月12日
GPS BoTの大きな特徴は、学習能力があることです。
- 購入後、1週間程度で自宅、学校の場所を把握し、週に数回の塾や習いごとの場所も、1か月程度で学習します。
- 子どもが学校、塾、公園など、定まった居場所を出発したときには、保護者のスマホに自動通知(プッシュ通信)を行います。
- 2018年秋からは、普段と異なる行動した場合、自動検出し保護者のスマホで知らせる機能が追加されます。
従来型の居場所把握機能は、 学校、塾、公園など、登録された居場所を出発した場合には自動通知が行われますが(TONEモバイルの場合)、普段と異なる行動の自動検知機能はありません。この機能が、GPS BoTの特徴です。
主な口コミを紹介します。
- 使用開始から、1ヵ月以上がたちました。相変わらずアプリは安定していますし、特に問題はありません。電池の持ちも購入時と変わっていない感じ。充電が、週に一回でよいというのは大きいですね!普段は、ランドセルの中のポケットに入れっぱなしで使っています。
- 何より2年縛りとかなく、初月で解約しても良いし、解約手数料などもないので、使いたい月だけ使っても良いかもしれない。
- 現在地を1分~2分間隔(設定によっては3分)で自動的にクラウドサーバーに保存。地下でもWIFIの電波を使って大まかな測位可能。過去の移動履歴も一週間分閲覧可能。地図がgoogleマップなので見やすく使いやすい。
GPS BoT(ジーピーエス・ボット)の価格と費用
GPS BoTは、端末価格が4800円、月額利用料は480円です。この他の費用は一切かからず、一括払いしやすい端末価格と、負担感の少ない月額料金が人気を集めています。
スマホの居場所管理機能との違い
大阪北部地震を機に注目された居場所管理機能ですが、とくに目新しいものではありません。これまでにもTONEモバイルや au のミライエf(エフ)が、子どもの居場所管理の機能を持っていました。
TONEモバイルの居場所管理画面です(PC版)。現在の居場所だけでなく、過去の行動経路も、3カ月前まで表示できます。上の画面では、JR線から新幹線に乗り換えたことで分かります。ホームの番線単位で、居場所を特定しているということです。
子ども向けのスマホとGPS BoTにはどのような違いがあるのでしょうか。
- TONEモバイルのM 17 … 本体価格 29800円、月額費用 1600円
- GPS BoT … 本体価格4800円、月額費用480円
このように GPS BoT は、子ども向けスマホの6分の1の価格で通信機器が手に入り、月の費用も3分の1で済みます。これは一見魅力的ですが、子ども向けスマホには、通話機能を始め、通常のスマホの機能がついています。例えばお子さんが通学路や公園で体調を崩したさい、スマホであれば保護者への電話やLINE、ときには救急車の要請も可能ですが、GPS BoTには、その機能はありません。
GPS BoTは、普段の行動と比較し、居場所や時間帯など、行動パターンが異なっている場合に、自動通知をする仕組みです。普段通りの時間に、普段通りの経路をたどっていたからといって、お子さんが安全・健康に過ごしているとは言えず、価格が安い分限界はあります。やはり保護者の側から、ときどき居場所を確認したり、LINE等で連絡を取り合うと言ったことは、依然重要です。
現在スマートフォンの購入は、中学校に上がってからというケースが多いですが、小学校高学年の利用も増えてきています。小学校高学年の段階でスマホの利用の仕方をしっかり教育し、反抗期を迎える中学生になる前に、スマホの使い方を覚えさせるのも選択肢の1つです。
子ども向けスマホの代表格のauのミライエf(エフ)、格安スマホのTONEモバイルには、下のような機能があります。
詳細は、どれが一番安い?子供と小学生のためのキッズスマホランキングをご覧ください。
ミライエf(エフ) | TONE | |
ゲームの利用と管理 | ゲーム1つ1つの使用許可を親が決定できる。 | ゲーム1つ1つの使用許可を親が決定できる。さらにゲームごとに、利用可能時間帯・総利用時間を親が設定できる。 |
LINEの利用と管理 | 利用の可否を親が決定できる。 | 利用の可否と、利用可能時間帯・総利用時間を親が設定できる。 |
音声通話 | 1分40円(または1回5分以内かけ放題プラン) | 1回10分以内かけ放題(または1分20円) |
現在地把握 | 保護者のスマホから可能(有料) | 保護者のスマホ・PCから可能(ファミリーオプション200円に含む)。 |
防犯ブザー | あり。ブザー利用時に、自動でカメラを起動し、写真と位置を保護者にメール。 | なし |
インターネットへのアクセス制限 | 有害サイトのブロック機能(無料) | 有害サイトのブロック機能。全国の公教育と同じ「ALSI」のシステムを利用(100円/月)。 |
歩きスマホ対策 | 警告画面が出て、一時的に操作できない。 | 警告画面が出て、一時的に操作できない。親のメールにも通報。 |
利用可能時間帯・総利用時間管理 | 利用可能時間帯・総利用時間管理を設定可能。 | 利用可能時間帯・総利用時間管理を、アプリごとに設定可能。 |
その他 | 人を傷つける言葉を入力すると警告が出る。防犯ブザーは、セコムへの連絡も可能(有料)。 | スマホが壊されない限り、現在の居場所だけでなく、当日の行動経路も確認可能。登録した場所(学校・塾・駅など)への出入りを把握し、自動通知も可能。 |