【危険性】小学生にスマホを与える、デメリットや悪影響を教育の立場から


小学生にスマホを与えるデメリットには、何があるでしょうか? 勉強時間が減る、危険な誘いを受ける、視力低下、お金がかかるなどがあります。この記事では、小学生がスマホを持つことの危険性や問題点を、教育の立場から明らかにします。

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小学生にスマホを与えるデメリットは6つ

小学生にスマホを与えるデメリット。どんなものが思い浮かびますか?


ゲームに熱中して、勉強時間が減る! 目が悪くなる。怪しい人からの怖い誘いもあるかも……。のちのちは、有害サイトに、LINEのトラブル? いいことなんて、連絡が取れることくらい?

そうですね。いずれも正解です。教育の立場から見ると、小学生にスマホを与えるデメリットは、6つあります。ワースト順に挙げてみますね。

  1. ゲームや動画に熱中し、勉強時間が減ること。
  2. LINEなど、SNSでのトラブルや集団いじめ。
  3. 好奇心、実体験、言葉。3つの重要な刺激が減ること。
  4. 歩きスマホによる事故。
  5. 性、暴力、自殺など、有害サイトを見てしまうこと。
  6. お金がかかること。

以上の6つが、小学生にスマホを与えるデメリットです。

勉強時間が減ることは、受験や就職の失敗から、自立の困難につながることもあります。また、LINEによる集団いじめは、場合によっては、自ら命を断つことにつながる恐れもあります。

怖いわね……。受験の失敗は、たしかに就職の失敗につながるし、いじめも見逃せない。でも、視力低下は、入っていないんですか?

はい、実は視力低下とスマホの関係は、科学的には立証されていません。スマホというより、近くを見続けることが悪いのではないかとされているのですが、それは、テレビも読書も同様です。

いまの情報社会を生き抜くには、外遊びだけでなく、1日何時間か、近くを見て知識を得ることは必要です。視力低下は、スマホや本とのつき合い方の問題とも言えます。

この記事では、教育の立場から、小学生にスマホを与えるデメリットをしっかりと分析していきます!


デメリット1位 ゲームや動画に熱中し、勉強時間が減る

ゲームって、時間がたつのを忘れちゃうし、派手な音や、華やかな光の点滅に誘われて、単純作業にのめり込んじゃう。ある意味、たちが悪いものよね。

はい、その通りです。筆者は、とくにパズル系のゲームが問題だと考えます。

ゲームによっては、子どもに何かを伝えたいという狙いがあると思います。しかし、パズル系ゲームは、子どもの時間を奪い取ることしか、考えていない気がします。

子ども部屋で、毎日1時間パズルゲームをする子と、宿題や読書をする子の将来は、まったく別のものになるのは、言うまでもありません。

禁止か制限かはお子さんの将来像による

ゲームへの対処法は、お子さんの将来像によって異なります。

  • 医師、東大などの可能性を捨てたくはない … ゲームは完全禁止で良い
  • 子どもの能力に応じてのびのびと育てたい … ゲームは1日30分以内
保護者に対する調査の結果と学力等との関係の 専門的な分析に関する調査研究

学力の高い生徒は、子どものころ、ゲームよりも、本の読み聞かせや読書に時間を費やしていたことは、データからも分かっています。ゲームには、友達との交流以外のメリットはほとんどなく、完全に禁止でも構いません。

ただし、お友達がゲームを共通の話題にしており、交流のかなりの部分を占めているなら、30分程度なら認めざるを得ないでしょう。

スマホの機種によってはゲームの問題はクリアできる

ゲームはやらせないけど、親子の連絡や、居場所の把握だけはできる。そんな、都合の良いスマホはないかしらね?

ゲームをさせないためには、スマホを与えないのが1番ですが、連絡に必要なケースもあります。実は、子ども専用スマホが登場した2014年から6年経ち、子ども向けの制限機能は、かなり進化しています。

  • 大手キャリアやその子会社のワイモバイル、UQのスマホは、共通規格の「あんしんフィルター」で、ゲームごとに親が禁止、許可を選べるようになっています。
  • iPhoneには、機種自体にぺアレンタルコントロールという機能がつきました。
  • TONEモバイルという子ども向け機種は、このゲームは1日1時間、勉強のアプリは1日中OK、LINEは夕方の時間だけというような制限もできます。

上に挙げたメーカー以外のAndroidスマホは、十分な制限ができません。くわしくは、次のページをご覧ください。

【子供と小学生スマホ】安くて安心な制限つきおすすめ機種を、必要性から教育専門家が説明


デメリット2位 LINE、Twitterなど、SNSでのトラブルや集団いじめ

LINEやTwitterによる、いじめや呼び出しで、子どもの命が失われたケースは、決して少なくはないのよ。

かんたんに言えば、LINEは集団いじめ、Twitterは呼び出しのトラブルが起きやすいと言えます。LINEは自身の連絡先が簡単には漏れない仕組みですが、知り合い同士特有のトラブルが起きます。Twitterは、知らない人とのつながりが、簡単にできる仕組みです。

小学生はLINEなんてめったに使わないし、Twitterには年齢制限があったはず、というのは、少し甘い見方なんですよ。

例えば、2015年、東京都墨田区立第一寺島小学校で開かれた、スマホの使い方の特別授業では、夜遅くに友達からLINEメッセージが来て返すのが大変という声が聞かれました。また、年齢制限で登録できないはずが、Twitterを使っている児童がおり、先生が「すぐやめて!」と注意する一幕もありました。

2020年4月、東京都都民安全推進本部の調査では、小学生の16%がTwitterを利用しているという、驚きの結果が出たところです(調査内容)。

LINEによる自殺の例

2015年2月には、川崎市の中1の男子がLINEで不良仲間に呼び出され、命を落としています。2013年7月には、既読無視のトラブルで、広島県の19歳の男子高校生が川に突き落とされています。同年には、奈良県の中1女子が、LINEに悪口を書き込まれたあと、自殺しています。

中高生のトラブルが多いみたいだけど、最近は小学生のスマホ普及率が上がってて、対岸の火事とは言い切れないわね。

詳しく 危険!LINEは集団いじめ、けんか、トラブルを防げないSNS

グループLINEが危険

LINEは、グループLINEに問題が集中します。誰かが煽って、1人を集団でいじめるケースが起きやすいのです。最近は、小学校の部活動で、グループLINEが連絡網になっているケースもあります。周囲のお友達の状況によっては、導入せざるを得ませんが、グループLINEには特に注意してください。

Twitterは知らない人との交流が危険

ツイッターは、本来は13歳以上しか登録できないはずですが、Twitterの規制の甘さは、昔から有名です。2020年4月、東京都都民安全推進本部の調査では、「子どもがSNSを通じて知らない人とやり取りしたことがあるか」という設問に対し、小学生低学年の30.3%が、あると答えています(調査内容)。

最近では、座間9遺体事件は、Twitterを介していたとされています。被害に遭ったのは、15〜26歳でしたが、近年の普及率なら、小学生が巻き込まれてもおかしくありません。

Twitterは排除し、夜間のLINEを制限することが必要

対策は、Twitterをインストールさせないことです。大手キャリア、ワイモバイル、UQのスマホは、あんしんフィルターでTwitterを制限できます。iPhoneとTONEモバイルは、機種自体に制限機能がついています。

LINEは、利用を禁止するわけにはいかないため、いじめが起きやすい、夜間の利用制限がおすすめです。大手キャリア、ワイモバイル、UQのスマホ、iPhoneでは、夜間は機種そのものを利用禁止にできます。

公益社団法人 全国子ども会連合会の推奨を得たTONEモバイルは、夜間はLINEを禁止するが、勉強用のアプリはOKというような、きめ細かい設定ができます。スマホの制限機能は、つぎの記事がわかりやすくまとめています。

【子供と小学生スマホ】安くて安心な制限つきおすすめ機種を、必要性から教育専門家が説明


デメリット3位 好奇心、実体験、言葉の体験の3つの重要な刺激が減ること。

受験や就活に成功する子どもは、好奇心、実体験、言葉の体験の3つの世界を経験しています。例えば、教育熱心なご家庭ほど、わが子を旅行に連れて行きますが、どう説明できるでしょうか?

そうね、旅行に連れてゆくと、普段と何もかもが違うから、好奇心は引き出せるわよね。海で貝がらを集めたり、山で草花を見る実体験ね。それを、本で調べるのが、言葉の体験かしら?

その通りです! 旅先で好奇心を高め、実体験をさせ、調べさせたり親子と対話をしたりという、言葉の体験を積ませる。このことのために、家族旅行の10万円の費用を投資だと考えている家庭も多くあります。

家庭や学校でよく行われる、あさがおの観察日記も、この一例です。わが子から、この貴重な体験を一気に奪うことは簡単です。制限機能のない、スマホを与えれば良いのです。子どもは、刺激の強いパズルゲームや、子ども向けの動画に1日のすべて時間を根こそぎ奪われるでしょう。

Appleのジョブズは、子どもにスマホを与えなかった

iPhoneを製造しているApple社の創業者がジョブズ氏。ジョブズが、自身の子にスマホを与えなかったのは、有名な話です。ジョブズは、好奇心、実体験、言葉の体験の3つの世界の価値を知っていたのです。

本来なら、子どものそばにずっといて、買い物に付き添わせたり、料理を手伝わせたり、読み聞かせをしたりが理想なのよね。でも、共働きだとそうもいかなくて……。

進化したスマホなら、お母さん次第

制限機能がしっかりしたスマホなら、使い方をコントロールすることが可能です。そして、土日におすすめしたいのは、花の名前を調べるアプリです。

スマホで子どもを伸ばすこともできる
  • 1
    好奇心
    母親が外の様子に触れ、外出を促す。
  • 2
    体験
    スマホで草花を撮影し、アプリで名前を調べる。ときにはその場で、検索する。
  • 3
    対話・表現
    花の特徴を親子で話し、ときには絵日記にまとめるように促す。

スマホは、子供にとって敵にも味方にもなります。それは、お母さんの考え方や、選ぶ機種次第とも言えます。

教育業界が長い筆者がおすすめしていないのが、格安スマホメーカーでAndroidを購入することや、お下がりのAndroidを格安スマホメーカー契約で利用すること。制限機能が十分働かず、良い結果が生まれない可能性があります。


デメリット4位 歩きスマホによる事故は、意外に多い

歩きスマホによる事故も心配だけど、そんなに起きるものかな?

はい。歩きスマホによる事故は、意外に多く、東京都だけでも歩きスマホで、201人が救急車で病院に運ばれています(平成30年までの5年間、自転車に乗りながらも含む)。[東京都消防局

また警察庁は、2016年に全国で、歩きスマホによる27件の交通死亡事故が発生したと発表しています。

駅のホームでの歩きスマホも要注意です。2016年5月、東京りんかい線の駅のホームで、20代女子学生の死亡事故も起きています。

対策は歩きスマホ警告、時間制限など

対策としては、歩きスマホ警告の機能があります。大手キャリアでは、歩きスマホ警告の純正アプリを準備しています。ただし、iPhoneでは機能せず、子どもがアンインストールしてしまうリスクはあります。TONEモバイルでは、歩きスマホをすると、警告表示と同時に親のスマホに報告する機能があります。

このほか、歩きスマホをしやすい時間帯に、機種の利用を制限することも可能ですが、LINEも使えなくなるデメリットがあります。


デメリット5位 性、暴力、自殺など、有害サイトを見てしまうこと

小学生だと、LINEやTwitterだけでなくて、有害サイトと出会ってしまうのも心配ね。

Yahoo!ニュース調べでは、青少年を犯罪から守るためにどの分野の内容を一番制限すべきかという問いに対し、以下のような答えが出ています。(参照元

  • 1位 ポルノ・アダルト 32.8%
  • 2位 危険ドラッグ 16.0%
  • 3位 暴力 14.5%
  • 4位 自殺 12.8%
  • 5位 匿名掲示板 11.6%
  • 6位 SNS 9.7%

現在はインターネットフィルターが普及し、有害サイトのブロック機能は進化しており、以前よりは心配はなくなりつつあります。ただし、フィルターの確実性は、キャリアによって異なるためスマホを与える場合は、注意が必要です。

会社インターネットフィルターの実情
大手キャリア共通規格のあんしんフィルターがあり、近年のほとんど機種に対応。
ワイモバイルソフトバンクの子会社のため、大手キャリアにならったフィルターを装備。
UQモバイルauの子会社のため、大手キャリアにならったフィルターを装備。
TONEモバイル全国子ども会連合会推奨商品であり、官公庁や学校での採用も多い、ALSI規格のあんしんインターネットオプションを装備。
ほかの格安スマホ市販のアプリ(スマモリ、iフィルター)の利用となり、機種によってうまく機能しないという口コミも多い。また、ある程度機能しても、スマホの中に別のスマホが常駐するような画面となり、使い勝手が非常に悪い。

デメリット6位 お金がかかること

小学生にスマホを与えるデメリットととして、純粋にお金がかかるというのもあるかも。

スマホは、与えなければ費用はゼロですし、通話機能だけの携帯電話を与える手もあります。しかし、LINEの使用、居場所の把握、勉強関係の調べものには、スマホが便利です。

うちの子は、早めに英語を習わせているけど、スマホだと発音も聞けるので、たしかに便利なのよね〜。

スマホは、便利な反面、新たな出費になりますが、近年は低価格化が進んでいます。

メーカー月額(機種代24分割含む)
TONEモバイルe20月額2425円
ワイモバイル月額3608円
イオンモバイル月額5138円
大手キャリアの家族割月額6300円から
auの子ども向けミライエ月額6330円

(まとめ)小学生をスマホのデメリットから守るには?

スマホのデメリットをまとめてみます。

  1. ゲームや動画に熱中し、勉強時間が減る
  2. LINE、Twitterなど、SNSでのトラブルや集団いじめ
  3. 好奇心、実体験、言葉の体験の3つの重要な刺激が減ること。
  4. 歩きスマホによる事故は、意外に多い
  5. 性、暴力、自殺など、有害サイトを見てしまうこと
  6. お金がかかること

デメリットの解決には、3つの方法があります。

スマホを与えない

スマホを与えないことも選択肢の1つです。連絡が取れない、居場所がわからない、勉強関係の調べものができないという点が困るところですが、自宅と小学校を集団登下校で往復する低学年なら、考えられる選択肢です。

通話機能だけの携帯電話を与える

子ども向けに、通話機能、簡単なメッセージ機能、居場所把握に絞った、小さな携帯電話(キッズ携帯)が大手キャリアから発売されています。auは、腕時計型も発売しています(腕時計型はドコモが走りですが、発売終了)。

制限機能つきのスマホを与える

ゲーム、LINE、Twitter、動画などを制限できるスマホも充実しています。学習関係のアプリを入れたり、調べものに使わせたい場合には、スマホを選びます。

おすすめは、全国子ども会推奨のTONEモバイルです。極端な例では、LINE、学習アプリ、Yahoo!キッズにしかつながらないスマートフォンにアレンジすることもできます。筆者の教え子で、東大を経て、国立大で教鞭をとっている生徒がいますが、スマホでウィキペディアばかり見ていました。スマホを全て否定するのも禁物です。

コメント

  1. 長谷川 潤 より:

    おたずねしたいことがあります。PTAでスマホのルールブックを作成しているのですが、こちらのサイトを紹介しても大丈夫でしょうか?運営主体が公表されていないので不安がありますが、教えていただくことはできるのでしょうか?

    • 子ども向けスマホ.jp より:

      サイトのご紹介は、たいへん有難いです。現在、サイト全体を見直しているため、「子ども向けスマホ.jp」の名前でご紹介いただけると幸いです(個々の記事のご紹介の場合、タイトルやアドレスが変更になる可能性がございます)。トップページから、目的の記事に行けるようにデザインを変更予定です。

      運営者は企業でなく個人ですが、教育業界の経験が長く、教育的な観点からは問題がないように編集しています。必要であれば、頂いたメールアドレスにご連絡いたします。

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